メイフラワーゴルフクラブ ハウス&桜庵イン
(坂倉建築研究所時担当作品)

このクラブハウスは、栃木県矢板市にあり、高原山を西北正面に望み、左右に雄大に広がる日光・那須連山、右端に那須岳を見る位置にある。
宿泊施設を一体に計画したリゾート型クラブハウスで、都市を離れた自然の中の施設に相応しく、可能な限り自然と様々なふれあいをするという趣旨で「光と水と緑」をテーマとして、内部と外部が融合する落ち着きのある、ゆったりとしたくつろぎ空間をつくるように計画した。クラブハウスへは、外界との結界を意図するゲートをくぐり、パースペクティブのついた、西洋庭園を進む。駐車場は庭園の左右に振り分け、駐車している車が建築物にアプローチする際に視界に入らない構成とした。クラブハウスは元の地形を生かして、建築物を挟んでエントランス側とスタートテラス側で4mのレベル差を設定した。これをハウスの空間構成として積極的に生かした。2階をアプローチレベルとして、この階にエントランスホール、フロント、ラウンジ、ロッカールーム、レストランを配し、客室は2階の南側と3階に配置している。スタートテラスは中央のラウンジから1階下がり、池を渡ってコースに出るという3層の構成としている。
外観は、ゴルフ発祥の地であるスコットランドのカントリーハウスをイメージし、自然と調和するように外観は、インド砂岩張りとして、落ち着いた石造りの建築とした。施設は移動に伴って変化する様々な空間の場面展開を図り、プレーヤーとして期待感に心躍らせるようなつくりとした。

受賞歴
商環境デザイン賞(日本商環境設計家協会)
栃木マロニエ建築賞(栃木県)
【建物名称】 メイフラワーゴルフクラブ
【所在地】 クラブハウス&桜庵イン
栃木県矢板市
【竣 工】 1991年
【用 途】 クラブハウス、ホテル
【敷地面積】 915,601.00㎡
【延床面積】 7,548.68㎡
【構造・規模】 RC造、地上3階・塔屋1階